今年の抱負 試合に出れるように頑張ります!
僕は夏が嫌いです。夏なんか大嫌いです。あの子とあんなに仲良くなれたのに。やっと二人きりになれたのに。夏の終わりが君をさらっていきます。
夏祭りに行った。学校終わりだから君は制服を着ていた。君が浴衣を着たらどんなに可愛いだろう。そんなことを考えて君の後ろを歩いた。学校の近くだったからみんなにバレないように、でも絶対にはなれないように人混みの中君の後ろを歩いた。わたあめを食べる君は可愛かった。祭りのわたあめは少し高い。でも君の笑顔を500円で独り占めにした。
そして僕らは夜の公園に行った。線香花火をする君の後ろ姿。火が消えると君との時間が終わってしまう気がした。だからゆっくり火を消さないように気をつけた。
次の日の学校で君はいつもどおりだった。昨日はあんなに近くになれたのに。
そして僕らはそのまま卒業した。
夏が来るたび思い出す。
あんなに近くになれたのに。夏の終わりが君をさらっていった。夏なんか一生来なければいいのに。
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